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2024.07.15
ホテルリソルステイ秋葉原から徒歩8分。秋葉原中心の賑やかなエリアを離れ、靖国通りを少しそれた場所に「Bar and ONIGIRI うつせみ はなれ(以下、うつせみ)」があります。
「うつせみ」とは大和言葉で「今を生きる人々」という意味。店主の中山理紗さんが「今をもっと楽しく過ごせる人が増えて欲しい」という願いを込めて、東洋医学の考え方をもとにしたカクテルやおにぎりを提供しています。
東洋医学と出会い、建築業界からバーの店主へ
中山さんが東洋医学に出会ったのは、建築業界で働いていた時のことでした。中山さんは通っていた整体院で、整体師の先生から「アーユルヴェーダ」という考え方を耳にします。
アーユルヴェーダとはインド・スリランカ発祥の伝統医学のこと。自分の体質や不調に目を向け、食事や睡眠など生活習慣を改善していくことで、病気になりづらい体をつくっていく医学です。
激務が続いていた中山さんは、体調を崩したことをきっかけに会社を退職。せっかくなら興味を持っていたアーユルヴェーダを学んでみようと、本格的に勉強を始めます。1年後には学んだ知識を活かし、食事やマッサージなどを行うサービスを開始しました。
中山さんはサービスを通して変化するお客様を嬉しく思いつつ、「元から健康に興味のある人だけでなく、体のことを気にしていない人に、体のことを見つめるきっかけを届けたい」と思い始めます。どのような場所なら届けられるのだろう?考えを巡らせるなかで思い出したのは、建築業界で働いている時の経験でした。
「仕事を終えて、山手線の終電に乗って帰宅する途中、どうしても自分の気持ちをリセットしたくて、家の近くにあるバーに通っていたんです。その光景を思い出したとき、自分が想いを届けたいのは、当時の私みたいにバーを訪れる人だと腑に落ちたんです。」
美味しいお酒を飲みながら、自分の体や心と向き合えるバーをつくろう。そう考えた中山さんは、バーテンダーとして3年間修行を積み、2023年9月に「Bar and ONIGIRI うつせみ(現在のうつせみ はなれ)」をオープン。バーの店主として一歩を踏み出しました。
「二十四節気」の考えに基づいたカクテルとおにぎり
うつせみのメニューは東洋医学の考えを気軽に取り入れられるよう、アーユルヴェーダと同じ系統にある「薬膳」という考え方をもとにつくられています。
薬膳には1年を24個の季節として捉える「二十四節気」という考え方があり、人はそれぞれの季節に出やすい不調があると言われています。うつせみでは、その不調に対応する食材を使用したお酒とおにぎりを提供しています。
おにぎりを提供している理由も薬膳の考えに基づいています。薬膳の考え方では、お米は人のエネルギーを補う「気」を養うと言われています。中山さんは人の土台となるエネルギーを養いつつ、二十四節気に合わせて具材を変えていける料理として、おにぎりを思いついたそうです。
うつせみでは、おにぎりに合う食中酒として、お茶の葉をウォッカに漬け込んだ茶酒や、和の素材を使ったジンが用意されています。季節限定のカクテルだけではなく、普段出会えないお酒に出会えることも大きな魅力です。
「最初はおにぎりと食中酒を楽しんでもらい、デザートや〆の一杯として二十四節気に合わせた期間限定のカクテルを楽しんで欲しいです」と中山さん。おにぎりとお酒のシンプルな組み合わせには、自分の体を労わる知恵が詰まっています。
北欧と日本の薫りが入り混じる空間が季節の移り変わりを運ぶ
うつせみは店舗の場所にも大きな特徴があります。お店はノルウェーのレインコートブランド「Norwegian Rain」二階の一角に隠れ家のように佇み、お客様を迎えています。
この場所に出会ったのは、Norwegian Rainのお店の方との不思議な縁からでした。中山さんがバーテンダーとして働いていたとき、勤めているバーの常連さんがNorwegian Rainのお店の方だったそう。中山さんがお店の場所を探していることを相談したら、店舗のスペースを使わせてもらうことになったのだとか。
お店は元建具屋兼住宅だった古民家をリノベーションして作られています。店内には畳が敷かれ、ノルウェーの家具が置かれた心地よい空間が広がります。
また、店内後方には坪庭があります。ベランダを改装してつくられたお庭には、さまざまな植物が植えられているので、季節によって移り変わる庭の風景を楽しみながら、ゆったりとお酒を楽しむことができます。
忙しない日々を送っていると感じることができない、季節の小さな移り変わり。うつせみはその儚い瞬間を味覚だけでなく、様々な感覚を使って私たちに運んできてくれます。
「今を生きる」ために自分の声に耳を澄ませる場所
お店をオープンしてから約9ヶ月間、お客様とさまざまな時間を共有してきた中山さん。今後うつせみをどういう場所として使ってほしいか伺ったところ、「少し自分をリセットしたい時にきて欲しいですね」と話します。
「自分の生活や感情を見つめ直したいときに来てもらいたいです。うつせみほど静かな空間は都会にはあまりないと思います。静かな空間だからこそ、坪庭に流れる水の音だったり、洗い物をしている音だったり、普段意識していない音が聞こえてきて、癒されることもあるはず。だから、ちょっと疲れた時や自分を見つめ直したい時に来てもらいたいですね。うつせみが誰かにとって安心できる場所であって欲しいと思っています」
忙しい日々を過ごしているとき、自分のことはつい後回しになってしまいます。しかし、たまに自分に精一杯目を向けてあげることで、思わぬ自分の声に出会うかもしれません。
今を生きることは、今の自分の声に耳を澄ませること。うつせみでは、自分の声を聞き取れる静謐で豊かな時間が流れています。
Bar and ONIGIRI うつせみ はなれ
住所:東京都 千代田区神田須田町1-12-6 Norwegian Rain&T-MICHAEL TOKYO STORE内 2F
HP:https://utsusemi.tokyo/
SNS:https://www.instagram.com/bar_and_onigiri_utsusemihanare/
※営業時間や定休日についての詳細は上記のリンク先にてご確認ください。